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ビールと枝豆の相性が良い!
- 2016/1/13
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日本の食文化は海外に見られないものが大変多く、海外で食べられるようになった料理や食材も増えてきています。枝豆もそうした食材の一つで、日本料理店などでは日本酒と一緒に前菜として出されるなど、気軽に食べられる食材として人気を集めていますが、日本ではビールと一緒に食べることが多く、夏の風物詩として広く親しまれています。ビールと枝豆の組み合わせは非常に優れているといわれていますが、その根拠はいったい何なのでしょうか?
枝豆とは何なのか
海外でも食べられるようになってきた枝豆ですが、この豆がいったい何なのか知らないという方は少なくありません。実は枝豆は若い大豆を収穫したもので、成長しきった大豆は固く、出荷する段階で乾燥させるため、豆腐や醬油など別の形に加工して食べることが多いのに対し、まだ若い枝豆は柔らかく、すぐに調理することが出来ます。枝豆はそのままの状態で食べるのが一般的ですが、料理の素材としても親しまれており、他の野菜と茹でて彩りを加えたり、すりつぶしてペースト状にしてお菓子に加えたりと、大豆とは違う調理法で使われています。現在は枝豆の状態で収穫するのに適した品種が作られるようになったことで、以前よりも味が美味しくなり、冷凍技術が発達したことで海外の輸出も容易に行われるようになりました。
健康食品としての枝豆
大豆で作られた食品の多くが豊富な栄養素を持つように、枝豆も大豆に負けないくらいに豊富な栄養素を持っており、日本の伝統的な健康食材として親しまれています。例えば植物の中でも特にたんぱく質が豊富なので、ベジタリアンの方がたんぱく質を補給するのに適していますし、それに対してコレステロールやカロリーが控えめなので、体重増加などを防ぐことも出来ます。さらにビタミンB1やビタミンCといった各種ビタミンや、リン、カルシウムといった無機質なども含まれており、人間の身体に必要な栄養素の多くを枝豆だけで補給することが出来ます。栄養学が伝わっていなかった江戸時代でも枝豆の健康効果は知られていたらしく、夏になると茹でた枝豆を売り歩く枝豆売りが表れるなど、毎年多くの方が枝豆を手に取っていたそうです。
ビールと合わせるようになった理由
日本でビールと枝豆が一緒に出されるようになったのは、昭和30年代から40年代ごろからといわれています。枝豆は江戸時代にはすでに食べられており、ビールは明治時代に出されていたので、本格的にビールと枝豆の組み合わせが流行る前から、ビールと枝豆の組み合わせは存在してはいたのですが、昭和30年代ごろは家庭用冷蔵庫が多く出回るようになり、日本の湿度の高い夏にぴったりの冷たいビールを家で飲めるようになり、夏が旬の枝豆が大量に市場に出回ることから、ビールと枝豆の組み合わせが自然と食卓に上るようになり、定番の組み合わせとして認知されるようになったといわれています。現在では枝豆の健康効果が人気の後押しにつながり、海外人気も少しずつ高まっています。
栄養学的にも相性抜群
ビールと枝豆の組み合わせはそれぞれが最も美味しい時期が重なっていたことも影響していますが、それと同時に栄養学的な相性の良さも注目されています。まずビタミンに多く含まれているビタミンB1やメチオニンは、アルコールの分解を促進する効果があり、アルコールによる肝臓に負担を軽減させることが出来ます。さらに枝豆には成長して大豆になると失われるビタミンCが豊富に含まれているので、お酒を飲んだ翌日に起きる二日酔いを防ぐことが出来、飲んだ後も健康な状態で過ごすことが出来ます。そのほかにもカルシウムや食物繊維など、身体に良い栄養が枝豆には豊富に含まれてなど、脂肪の吸収を抑えるダイエット効果や排便促進など、生活習慣病の予防にも役立ってくれるなど、非常に多くの利点があることから、アルコールとの相性が非常に良いとされています。
海外人気が高まる枝豆
日本で定番だったビールと枝豆の組み合わせが海外に知られるようになると、枝豆を実際に出すお店が増え、海外人気が高まってきているといいます。枝豆を食べたいときはそうしたお店に足を運ぶのも良いですが、枝豆さえ用意することが出来れば、ただ塩を入れたお湯で茹でるだけで食べられるので、自分で枝豆とビールを用意するのもオススメです。さらに言えば夏の日本でビールと枝豆を頼むと、さらに日本ならではのビールと枝豆の魅力を感じることが出来、日本のビール特有の非常に冷たくのど越しがすっきりとしたビールと、日本でも生産数が減少している国産の枝豆を収穫してすぐに茹でて食べれば、日本でしか味分けない贅沢な楽しみを満喫することが出来ます。
ビールと枝豆という日本独自の組み合わせは、日本の気候や旬の食材などを考慮した非常に優れたものであることがわかります。この組み合わせの真髄はやはり日本の気候や日本のビールと合わせなければ分かりにくいので、自国で枝豆を食べて美味しかったという方は、ぜひ一度夏に日本に来て、実際にビールと枝豆の組み合わせを試してみてください。ビールも枝豆も、他の国で飲んだり食べたりしたときの味とはまったく違うもののように感じるかもしれません。
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