京都・祇園という街


京都祇園は日本の伝統的な町並みが古くから残されている、京都でも有名な街として知られています。現在は外国人観光客も多く訪れており、舞妓が町並みを歩く光景など、日本文化の景色を存分に堪能することが出来ます。京都観光に行く際は、是非足を運んでみてください。

 

祇園の歴史

祇園が生まれたのは江戸時代初期のころといわれています。当時は八坂神社をはじめとする祇園周辺に見られる神社への参拝客が多く、それを狙った茶屋が多く開業したのが、街ができるきっかけになりました。店舗が増え、競争が激しくなるにつれて、客を呼ぶために美しい女性を働かせるようになり、徐々に女性の美しさで競い合うようになっていった結果、祇園は京都周辺でも有数の歓楽街として大きく成長することとなりました。

江戸時代から明治時代に入り、時代が進むにつれて様々な技術が導入されるようになってからは、祇園は繁華街としての近代化が進められるようになりました。現在も四条通の北側はネオン街として多くの人を集めていますが、祇園甲部と呼ばれる地域では時代に逆行するように、古い町並みを残す運動が行われるようになり、現在も江戸時代から続く日本の伝統建築によって建てられた茶屋や料亭が建ち並んでいます。※祇園甲部:京都市東山区にある日本最大の花街

 

祇園と舞妓

京都祇園を語る上で欠かせないのが舞妓の存在です。舞妓は祇園周辺の花町で、三味線などの芸を見せる芸妓と呼ばれる女性になるまでの、修行段階の女性を指します。観光客がよく目にする舞妓は観光客がメイクや衣装を着ていることがほとんどで、本当の舞妓は稽古を積み、花街などで実際に芸を見せています。こうした舞妓に会うためには、祇園をはじめとする京都の茶屋や料亭に行く必要がありますが、これらは一見さんお断りの店がほとんどで、何回か来店した方の紹介が無ければ店に入ることが出来ません。そのため観光客が本当の舞妓や芸妓に会えることは非常に稀で、夕方から夜にかけて、お座敷へ向かうときしか会うチャンスがありません。

舞妓に出会ったときに気をつけたいのは、舞妓や芸妓は仕事中だという点です。最近は観光客が無理やり写真撮影を行うなどのルール違反が目立つことが問題視されており、京都観光当局のホームページなどでも注意喚起がなされているので、話しかけて足止めをしたり、いたずらをしたりといった行為は絶対にしないでください。

舞妓1

祇園の観光名所

祇園には京都ならではの歴史ある建物が多く残されており、いずれも観光スポットとして高い人気を集めています。

祇園でも特に有名な歴史ある建物といえば八坂神社でしょう。八坂神社は祇園が生まれるきっかけともなったといわれる神社で、何百年も前から多くの方が参拝に訪れています。現在も多くの方が訪れる神社として知られており、お正月には100万人以上もの方が初詣に訪れるといいます。

四条大橋は、鴨川に架かる銅製の連続桁橋で、一番最初の橋は平安時代に架けられたといわれています。過去に何度も水害によって壊されてきましたが、物資の輸送などの関係上非常に重要なルートだったこともあり、そのつど何度も架け直されています。現在かけられている橋は1942年に架けられた橋で、以後は流されることも無く、祇園の繁華街を結ぶルートとして多くの方が利用しています。

春先にしか見ることが出来ませんが、丸山の枝垂桜も人気の観光スポットとして知られています。この桜は八坂神社に隣接する丸山公園にある桜で、国の栄勝つとして指定されていることでも有名です。桜の周辺には回遊式日本庭園が広がっており、日本でしか見られない美しい庭を散策することが出来ます。庭園の周辺には食事や休憩が出来るスペースもあるので、八坂神社と一緒に回って一日を過ごす方も少なくありません。

 

京都の夏の風物詩

京都祇園で見ておくべきものといえば、なんといっても祇園祭です。祇園祭は7月1日から1ヶ月に渡って開催されるお祭りで、その規模から京都の夏の風物詩として知られています。お祭りの開催期間は様々な行事が行われ、鴨川の水で神輿を清める神輿洗いや、祇園の町を山鉾を引きながら回る山鉾巡行など、実に多くの行事をこなしていきます。特に山鉾巡行は祇園祭のハイライトとして知られており、毎年凝った仕掛けがつけられた様々な山鉾を目にすることが出来ます。長い期間行われるので、この時期を狙って観光に訪れる外国人観光客も多く、毎年行事が行われるときには、地元の方と観光客が同時に集まり、街中が多くの人で賑わいます。

 

京都祇園は日本の様々な文化に触れることが出来る歴史ある観光スポットですが、独自の文化が根強く残っていることもあり、しっかりとルールを学んでおかないと、希望通りの旅行にならないこともありえるので、事前準備はしっかり行うことをオススメします。他国では見られない文化に直接触れたいという方は、是非京都祇園に足を運んでみてください。

(noren Ichiro)

”芸者”(芸妓、舞妓?)知ってますか?


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