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二八そば?十割そば?『蕎麦(そば)』のコト
- 2016/12/20
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古くから日本の国民食として親しまれていた蕎麦(そば)は、「西のうどんに東のそば」などと言われますが、日本全国に多くの蕎麦屋があります。また蕎麦は、細く長く伸びることから、「長寿延命」「家運長命」など縁起を担ぎ、日本では大晦日に年越し蕎麦を食べる風習があります。そんな日本の代表的なソウルフードである蕎麦は、そば粉の違いや調理の違い、一緒に食べる具材などによって様々な種類が存在します。例えば二八そばや十割りそばはそば粉の比率を表しており、二八そばが小麦粉二割そば粉八割で作ったそば、十割そばはそば粉のみで作ったそばということになるという意味を持ち、そうした違いや味を把握することで、より自分好みのそばを美味しくいただくことが出来ます。
そばの歴史
そばの歴史は古く、日本で伝わったのは、少なくとも奈良時代より前に、すでに食べられていたといわれています。その当時はそばの実の栽培は大々的に行われていなかったようで、食べ方も現在のようなそばとは異なり、そば粉にお湯を入れて練っただけのそばがきというシンプルな食べ方が行われていました。その後徐々に現在のそばの形に改められていき、16世紀末から17世紀初頭にかけて、現在のような麺のような形になったといわれています。それから先は庶民の味として急速に普及していき、全国各地でそばの栽培が行われるようになるなど、日本の国民食として広く浸透していきます。
二八そばとは
二八そばは二割の小麦粉と八割のそば粉で作ったそばです。そば粉の香りは小麦粉が入る分薄くなりますが、小麦粉を入れることでそばののど越しが良くなるので、食べていて気持ちの良いそばに仕上がります。また比較的調理しやすいというメリットもあり、多くの店舗で二八そばが作られています。そばの魅力はそば粉の香りに加えのど越しも重要な要素とされているので、どちらを優先するかで食べるそばを変えたり、同時に違うそばを食べ比べてみるのも楽しいです。
十割りそばとは
十割りそばは、そば粉だけを使ったそばで、つなぎになる小麦粉を一切使わずに調理します。仕上がりは食感が増してしっかりとした食べ応えを感じることができ、そばの実の香りをより強く実感することが出来るようになります。そばの香りを楽しむなら断然十割りそばのほうが魅力的ですが、それ以外のそばよりも短く切れやすいので、のど越しについては少々劣る印象です。つなぎを使わない分、綺麗に伸ばしてそばにするのが難しく、店舗によっては扱っていないところも多いので、十割りそばを食べたいときは店舗情報をチェックして、ちゃんと十割りそばを扱っているか確かめておいてください。
蕎麦の種類いろいろ
更科(さらしな)そば
江戸蕎麦御三家の一つ。そばの実を挽いたときに出る最初のそば粉だけを使ったそばで、普通のそばよりも白く細く、香りも上品で薄めのつゆが特長です。一番粉が使われています。
砂場(すなば)そば
江戸蕎麦御三家の一つ。最も歴史が古く、大阪市内の砂利(じゃり)置き場にできた蕎麦屋が最初と言われています。甘くて濃いめのそばつゆが特徴で、麺は更科と同じく白い麺です。
田舎そば
更科そばの対極とされ、そばの実と取り除くことが多いそば殻もまとめて挽いて作ったそば粉を使い、より黒っぽく、より強いそばの香りを感じることが出来ます。二番粉以降で作られています
藪(やぶ)そば
江戸蕎麦御三家の一つでよく更科そばと対比されます。そばの実の甘皮も一緒に挽くことで少し緑色の麺の色をしています。また辛口のそばつゆが特徴で、江戸っ子に愛されています。一番粉と二番粉を合わせています。
へぎそば
新潟県魚沼地方から生まれた独特な蕎麦、そばのつなぎに海藻の「ふのり」を使っており、麺のコシが強く、究極ののど越しが特長です。
蕎麦は日本全国に存在し、上記のほかにも韃靼そば(だったんそば)や茶そばなど様々な種類があり、そば粉の種類からまったく異なり、その地方でしか食べることの出来ないそばから、庶民の味として定着したファストフード的なそばまで売られています。もし機会があれば、是非一度その土地のそばを食べてみて、日本ならではの食の魅力に触れてみてください。
(noren Ichiro)
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