世界で大人気!南部鉄器の魅力(岩手県)


世界各国で独自の工芸が作られたように、日本でも様々な工芸品が誕生しました。そのうちの一つが南部鉄器と呼ばれる、日本の岩手県で生産された鉄器です。有名なものだと急須鉄瓶などがありますが、最近ではフライパンといった製品も生産され、岩手県のお土産としても知られています。これらの南部鉄器は海外でも高い人気を集めており、急須を使ってティータイムを楽しんだり、料理に使ったりと、様々な場面で活躍しています。それだけ南部鉄器には魅力があり、日本人以上に南部鉄器を持っているという外国人もいるそうです。

南部鉄器の急須

南部鉄器の急須

 

優れた機能

南部鉄器の人気の秘密は、なんと言ってもその優れた性能にあります。鉄製のキッチングッズはどの国でも販売されていますが、南部鉄器には他の鉄器には見られない特徴が多数存在し、それらが特殊な機能を発揮させるのに貢献しています。例えば、製造過程で発生する砂目と呼ばれる模様は、鋳造する際に使った砂型と呼ばれる特殊な方を使ったことで生まれる模様で、表面に出来た砂のわずかな窪みの効果で食材が焦げ付きにくくなります。さらに鉄は熱を吸収しにくいため、アルミなどの素材を使ったものよりも、はるかにさめにくく、調理にも役立てることが出来ます。意外なところだと、ホーロー加工されていない商品に限れば、お湯や食品などを温める間に溶け出した鉄分が水や食物に移ることで、不足しがちな鉄分を補給できるといわれており、さらに温度が一定に上がる分ムラが出にくかったり、鉄製100%のため安心して使用することが出来るなどと、他にも色々な機能が隠されています。

 

新しいデザインの登場

今まで日本の伝統工芸品として使われていた南部石器ですが、少しずつ海外の需要が高まるようになるにつれて、新しい顧客を確保するための新しい戦略が考案されるようになりました。その一環の一つが、今までになかった新しいカラーリングを使った南部鉄器です。元々の南部鉄器は鉄そのままの色といった印象で、真っ黒なものが多く見られましたが、製造の際に様々な色を加えることによって、今までになかったカラフルな南部石器が誕生しました。鉄そのままの色を敬遠していたという方も、様々なカラーがついたタイプなら、抵抗無く利用することが出来ると、高い人気を集めています。使い道も様々で、プライベートで使う人もいれば、店舗などで使う食器として利用するなど、多くの方が豊富なカラーを使った南部鉄器を活用しています。さらに表面の模様にもバリエーションが存在するので、同じカラーでも違いが出やすく、自分好みの南部鉄器を探すことが出来ます。

伝統に根ざした信頼性

南部石器のような伝統工芸品には、その古い歴史にも魅力が詰まっています。有名なメーカーでは900年以上も前から鉄器の製作を行っており、当時から続くノウハウによって作られた南部石器はいずれも高品質で、信頼性に優れています。手入れを怠らなければそれこそ100年間は使えるとも言われており、実際に3世代にもわたって使い続けている方もいるといいます。最近の日用品は大量生産品がほとんどで、安く簡単に購入できる代わりに寿命が短いものが多いので、南部鉄器をひとつ買って大事に使い続けたほうが、結果的には数年ごとに買い換えるよりもはるかに出費を抑えることが出来ます。海外需要が高まったことで、インターネット通販などの販売経路も新たに作られつつあり、伝統を守りつつも新しい時代に対応しているのもうれしいポイントです。

 

豊富なバリエーション

南部鉄器には様々な種類があり、昔から日本で使われている鉄器は勿論、海外で生まれた鉄器も積極的に製作しているので、使い道に応じて購入する鉄器を選ぶことが出来ます。例えばティーポットは陶器のものよりも沸騰させたお湯を入れても、すぐに適温に下がりやすく、長時間適温の紅茶を楽しむことが出来ますし、フライパンも大きさや深さなどを複数用意しているので、使用目的に応じて選択すれば、料理がよりはかどります。ダッチオーブンはアウトドアでも活躍しますし、鍋も味が効率よく食材にしみこんでくれるので、煮込み料理がさらに美味しくなるなど、どの鉄器も非常に実用性に優れているので、普段から料理をするという方は勿論、これから料理を始めたいという方にもオススメの一品です。

 

使い込むほど味が出る

最近の日用品は使い続けるとすぐに壊れてしまいますが、南部石器のような丁寧に仕上げた鉄器は、使えば使うほど味わいが出てきます。お湯を沸かすときに使う鉄瓶は、使い続けることによって少しずつ赤さびを防ぐ成分が付着するようになり、より長く使い続けることが出来るようになりますし、フライパンなど炒め物に使う鉄器の場合は、油が少しずつ表面になじんでいき、食材がこびりつかなくなっていきます。科学的にそうした変化を加えたテフロン加工の鉄器などもありますが、やはり寿命が短いので、日常的に使うのであれば、長期間使える鉄器がオススメです。

 

南部鉄器は日本の伝統工芸品らしく、非常に丁寧な作りで、新しい物を積極的に取り入れることで、海外でも高い評価を集めています。わざわざ日本に出向いて手に入れる必要も無く、インターネット経由で気軽に手に入れることが出来るので、色々な南部鉄器を試してみたいという方は、ぜひどんな製品があるのかチェックしてみてください。

(noren Ichiro)

日本の急須は取っ手が独特!?(伝統工芸)


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